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魔太郎がきた!

連休明け、気の乗らない仕事を思わぬ量の残業付きで終えた私が疲れて電車に乗ると、激しく長身でちょっと濃い目の顔をしたおでこの広い男性が、混雑する帰宅ラッシュの電車の中、長~い足をがにまたに投げ出して扉近くの端っこの席を陣取り、爆睡していた。
満員電車の中、そこだけぽっかり穴が開いている。む、むむ。と思ったものの、皆疲れている、この人だって激しい勤労を終えてもしかしたら連休中から仕事に出て限界なのかもしれない、みてみればなかなかの知的ナイスフェイス、服だってなかなかの趣味と思い直し、なるべくそちらに寄ってしまわないよう心がけながらポジショニングする。
そして混雑した快速小手指行きは発車した。

しばらく経って途中の急行停車駅に着く。人が乗り降りし、かわいげな女の子が件のナイスガイの近く、扉の脇に陣地を構えた。
すると彼女のふわふわつきフードのふわふわが、扉側の手すりに寄りかかっていたナイスガイの顔に触れてしまったのだ。
すると、なんとそのナイスガイ改め東幹久似の男は大きく舌打ちし手を以って彼女を突いたのだ!しかもガン睨みで「ちっ。よっかかってんじゃねーよ(わざとらしいため息)」のコメント付き!
たじろぐ女の子を横目で見ながらさらに男は大きく足を組替えて眉をしかめたまま爆睡。もちろん元の所に頭をもたげて。

むっ…むかつく。

腹が立った私は知的だと思おうとしていた広いおでこをガン睨みしていた。良く見れば短めの髪にパーマを当てておしゃれげに見せているが、前髪の奥に生え際が潜っていっているばかりか頭頂部から前頭部にかけてのうねりが側頭部よりも長いではないか。
見える…見えるぞ!!
目を覚ました彼が視線に羞恥を感じ、逆切れしたところで頭のすぐ上にあるエピサロンの広告をみていたのだと驚きと恐怖のあまり泣き崩れてやろうと思っていた。
しかし男は起きない。
何かしてやりたい私は力の限り生え際を睨む。
そのとき、私に神いや魔太郎が降りてきたのだ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
10kanmatarou
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
私は手袋のまま鞄をまさぐり、ごくごく一般的な貼ってはがせる付箋紙とボールペンを取り出し、左手で、ぶきっちょに、しかししっかりと文字を書き付けた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
20050111_1
 
 
 
 
 
何食わぬ顔で付箋をはがし、鞄に道具をしまう。
そして私は降り際にさりげなく手を壁につけて降りる素振りをして、男の頭上、エピサロンの広告に貼り付けてやったのだ!!

ふはははは!!!
どうだ!!!男の目を覚ましたときの周りの失笑と羞恥にまみれた顔を思い浮かべると、腹がよじれて鶴瓶のような顔になりそうだ!!!!
 
 



・ 
なんてことを思い浮かべながら帰ってきた。残念ながら私の鞄の中には付箋もペンも入っていなかった。すさんでいるような気分だったけど、途中からディテールを考えるのが楽しくなってきてかえって上機嫌でいたりして。

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